終日半径5メートルの雑記。

アラサーのある程度せきららな記録。

33

先日の深夜、『スタンド・バイ・ミー』を観ながら笑ったり泣いたりしている父親(60)を後ろから見ていて、何とも言えず胸が痛くなった紺野です。逃げ出したい。この場から今すぐに。そう思いながらも最後まで父の後ろから彼らの旅を見届けてしまった。

・・・いい。いつ観ても素晴らしい映画。涙。

そしてそんな私もとうとう33になってしまいました。ちなみにスタンドバイミーに出ていたリバー・フェニックスと同じ誕生日です。映画の彼はとてもカッコイイ。大人びた佇まいと繊細な眼差しと。彼を知ったときにはもう、彼はこの世からいなくなっていましたが。

 

婚活する刑事

そんな最近の私の楽しみは、深夜ドラマの『婚活刑事』です。主人公の女刑事が好きになる人はみんな犯罪者、という究極のラブロマンスになりそうな話を、毎回おかしみと哀しみをもって展開しています。伊藤歩がすごくはっちゃけてて、いい。恋愛モノは苦手ですが、これはコメディ要素が強いので、見ていて楽しい。

相棒役の小池徹平もクールなドSキャラという、意外性ある役どころで彼の魅力が開花しています。私の中で。

刑事課の面々もちょうどいい感じにまとまってるので好きですね。それぞれキャラがあって、かぶりもしないし、ブレもしないところが。滝田も宮谷さんも課長も弥生ちゃんも。

エンディングあたりでかぶさる斉藤和義の曲も、絶妙な感じでかかってくるので、曲が流れ出すと嬉しくなってきちゃうという。ドラマのサントラ欲しいと思ったのも初めてです。

 

なぜか気になる

ところで私、なぜか昔から伊藤歩が気になるんですよね。好きなのかな。わからない。でも彼女がドラマや映画に出てると気になって見ちゃう。まるで親戚のように固唾を飲んで見守ってしまう。この気持ちは何? きっと伊藤歩好きな人ってそういう人多いんじゃないかなーと勝手に思ってるけどどうだろう。

私が彼女の存在を知ったのは映画『水の旅人』でした。当時、母親が観たがって家族全員で劇場まで足を運んだんですよ。

この映画、断片的に強く印象に残ってて、家族のやたらごちゃついた団欒シーンか、伊藤歩がカラスと戦ってるシーンか、山崎努がセミの抜け殻をむしゃむしゃ食べるところか、ゲームやってるところか。特に大事な映画になったというわけではなく、邦画を映画館で観たのが初めてだったから印象深かったのかもしれません。

その後、『スワロウテイル』という映画を観たとき、すぐにアゲハが伊藤歩だと気付いたのは『水の旅人』があったから。『水の旅人』も『スワロウテイル』も、同じ髪型だし、当時の伊藤歩はもっさい容姿をしているのです。ワンレンを後ろで結った、まゆ毛も太い、根暗っぽそうなクラスでは隅のほうにいそうな女の子。だから余計に、ほっとけない気にさせるのか。このきらびやかな芸能界でその佇まいで生き残っていけるのか?と勝手に心配してしまうような。

もちろん現在の彼女は美しく可憐で、素晴らしい演技を見せてくれてるし、穏やかな佇まいが魅力の女優さんになっていますが。彼女に浮いた噂がひとつもないことも心配になったりならなかったり。という余計なお世話どころか下世話な近所のおばさんの目線になってる自分に気付いて、戸惑うのです。あれ?私、伊藤歩が好きなの?もしや親心?自分より年上なのに。

・・・まあいいか。これから先も、私は伊藤歩が出ていると判明した映画やドラマ等々に気づいては軽く動揺し、これは見なければと、まるで身内のような見守り方をするんだろう。

とにかく『婚活刑事』はキュートで表情豊かで、純情で時に滑稽なほど真っすぐな伊藤歩が見られて、本当にしあわせな気分になれます。伊藤歩好きな方はぜひ。

 

ところで。33か。。。

相変わらず進歩なく、衰えだけが前進していくんでしょうね・・・

 

わたしのなつやすみ

世間では夏休みも後半戦に突入ってところでしょうか。

夏休みというよりお休みの概念がない生活を送っている私には、もはや何の感慨も浮かびませんが、あえての夏休みに「ぼくのなつやすみ2」をやるという、またもや生産性のない日々を送っています。しかも2。

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いまだに時代がプレステ2で止まっています。もう世間は4なのか。すごいなぁ。

ゲームの中で昼におにぎりを食べること、晩御飯クイズを欠かさないこと、を日課にふらふら遊びまわっています。楽しい。

このゲームは1970年代を舞台にしているので、もちろんパソコンや携帯といった便利な機器は登場しません。だけど、朝顔を育てたり昆虫採集したり釣りをしたり、おばさんの肩叩いてもらった10円を集めて駄菓子買ったりってことが、この上なく幸せで楽しい遊びに感じる。

70年代のことはわからないけど、でも似たり寄ったりな夏休みを自分もちゃんと送ってきたわけで、とにかくノスタルジーにやられてどうしようもないです。毎日ただただ遊んでるだけの日々にもちゃんと変化があって、充実感でいっぱいだった。

あー。いいなぁ。夏休み。何も考える必要なくめいいっぱい遊べた夏休み。

学生じゃなくなった途端に夏休みの友とか、たまにやりたくなってくるから不思議。自由研究とか工作とかね。

夏休みの宿題は、さっさとやってしまうぞ!と1日目に意気込んで、最終日の3日前あたりから慌てるタイプです。ありがちな。

中でもいちばん苦手だったのは夏休みの日記。あれほんとめんどくさいよね。とにかく書くことがない。だって遊ぶか、ごろごろしてるだけだもん。その内容を日記に書くわけにもいかない。なさすぎて作り話をがんばって書くんだけど、台風が横断中にプールで遊んだとか書いてしまって。先生から赤ペンで大丈夫でしたか?と書かれたのも良い思い出です。

日記は作ったりせず、そのまま書けばよかったのだと9歳児に教えられる夏。

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ボクくんよ、いっぱい遊んでリア充な大人になってね。

 

 

好みにまつわる呪怨物語・後編

前回の続きです。

 

街へ遊びに行こう

突然、彼女から連絡があって、遊びに行こうと誘われたのは、私が彼女を映画に誘って断られれ軽蔑された1ヶ月ほど前。高校をやめてしばらくたった頃でした。

彼女とは中学のときもそれほど接点はなく、あくまで同じグループ(控えめな子が集まる巨大派閥)に所属しているだけの間柄で、もちろん個人的に一緒に遊ぶようなことは一度もなかったので、彼女から電話で誘われたときは「なぜ私を?」と疑問に思ったほどでした。でも私が学校をやめたことを知っていたようなので、ああ同属だと思って情けをかけてくれてるのだな、私も傷を癒したいと、誘いに乗りました。

彼女は「街で遊ぼう、買い物しよう」と高いテンションで言います。私も友達も住んでいるところが中途半端に田舎で、しっかり買い物したいなってときは都会まで電車を使って行っていました。しかし都会まで電車賃往復¥1500弱かかるんです。無職中退者にその交通費はイタイ。とくに買いたいものも行きたい場所もないので余計に。

まあでも、友達と遊ぶというのはそういうこと。何にもしてない気がするのに気付くとお金けっこう使っちゃっててビックリ、なんてよくある、仕方ない。それより久しぶりに会う友達、どんなふうになってるかな~いろいろ話したいなぁとそれなりに楽しみにしていました。

当日、街に着き、「どこから行く?」とわくわくしながら尋ねる私に、彼女は行き先を継げず、行きたいとこがある、兄貴から頼まれたものがある、とだけ言って、ずんずん歩いていきます。え?どこへ?何を?兄貴?

懐かしさに浸る間もお互いの近況を語り合うこともそこそこに、とにかく連れられて行った先はなんとアニ〇イト。初アニメ〇トでした。私はアニメも親しみますが、一般的な知識しかなかったので、このような濃厚な店があることも知りませんでした。彼女がここへ何度か足を運んでいるだろうことも、彼女がお兄さんを兄貴と呼んでいることもそのとき初めて知ったのです。

彼女は店に着くなり、兄貴に頼まれたから、とイケメン4~5人ほどが決め込んでいるグッズ近辺を妙にそわそわしながらうろついています。私はすぐにピンときて、これは邪魔してはいけないと、そっと彼女から離れました。なんだ自分の趣味なんじゃないか、ならそう言ってくれればいいのに。そう思いながらも、やっぱ恥ずかしいよね気付かない振りしておこう、あのイケメンはお兄さんの趣味なんである。と微笑ましく店内をぶらつきました。しかし困った。棚や壁そこら中に美少女美男子がわんさかいて目のやり場に困ります。変な汗でてきたし、目がチカチカしてきた。どうしよう、これじゃ挙動不審・・・おっとワンピースがあった。ここにいよう・・・

そうこうしてる間に彼女はしこたまグッズを買い込んだようで、でかい紙袋を持っています。そして「これからどうする? 寄るとこもないし、帰ろうか?」

ええ~~! まさかそうくる?!

耳を疑いました。ここまで電車賃往復1500円弱とバス代200円強×2かかってるんですけど! まだ朝9時ごろに出てきて、午前11時をちょっと過ぎたとこなんですけど!

私の唖然とした様子にさすがにまずいと思ったのか、「じゃあ昼ごはん食べて帰ろう」

そうして私と彼女は、彼女の案内でパン屋の中に併設されている喫茶店でお昼を済ませ、彼女の案内で漫画喫茶に行き、彼女はなんらかのビジュアル的な漫画を、私は漂流教室を読んで帰りました。

 

結果

彼女は言ってみれば、一人でアニ〇イトに行きたくないから私を連れてっただけで、私と遊ぶ気など更々なかったんですね。私をちょっと道中のお供に利用しただけ。行き先を告げることもなかったし、買い物を終えて話しかけても次の行き先しか言わず、何の説明もなかったので、私にはそもそも知る権利さえなかった模様。それどころかアニメ〇トの話題すら出せないような空気で、私はいったい何をしにきたのか。家の近所にもあるチェーン展開しているパン屋さんのパンをわざわざ交通費1500円弱+バス代400円強かけて食べにきて、過去に一度読んだことのある漂流教室をわざわざ交通費1500円(以下略)かけて再び読みに来たのかと思うと、なんだかむしゃくしゃして帰り道がとても嫌なものでした。

この出来事があっての、あの前編での誘いがあるのです。こういうことがあったんだから、私の趣味にも付き合ってくれるかなーというか、付き合ってくれよ、なんて甘い期待を抱いたのが間違いでした。彼女はそもそも私と遊ぶ気がないんだってこと。私と話したり趣味を教えあったりしたくないってこと。

そのようなことがあっても、私は彼女と共通の友人に彼女がアニメ好きであるなんて一言も言わなかったのに。一緒に街に遊びに行ったよーでとどめていたのに、、、

彼女は普通に「紺野ちゃんってバトルロワイアルみたいな殺戮が好きらしいよ。漂流教室とかも読んでたし」って報告していて呪。

その後私は、「えー、お母さんこういうの苦手」と嫌がる母親に無理を言って一緒にバトルロワイアルを観賞し、やっぱり最初からこうしておけばよかったと後悔するのでありました。

 

前・後あわせて3000字以上使った割にはしょうもない話でした。

浄化されたのか、もうすっきりです。